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3/24/2016

絵本 〈ぎゅっ〉

読み終えた後に、大切なあの人を「ぎゅっ」と抱きしめたくなる、そんな一冊をご紹介します。

ひとりでお散歩をしている子ザルのジョジョ。
ゾウやカメレオン、ライオンの親子たちが「ぎゅっ」と抱き合う姿を見て、だんだん淋しくなってきます。

ママはどこにいったかな?
ジョジョはママと「ぎゅっ」することができるかな?

「ぎゅっ」という短いセリフだけで展開されるストーリー
ジョジョや周りの動物たちの豊かな表情が、様々なことを物語ります。
黄色い表紙に描かれた愛らしいジョジョに癒される、心温まる絵本です。

世の中に渦巻く醜い争いや憎しみの心が、大切な誰かを「ぎゅっ」と抱きしめることで、少しでも消えてなくなればいいのに……願わずにいられません。


『ぎゅっ』
ジェズ・オールバ 作/

3/21/2016

絵本 〈しごとをとりかえただんなさん〉

「おまえは、ずいぶん らくなくらしをしているもんだ。」

ある日の夕方、だんなさんがおかみさんに言いました。
おかみさんはそれを聞いて怒ることなく、明日から互いの仕事を取り替えようとだんなさんに提案します。

翌日、約束どおりに仕事を取り替えた、だんなさんとおかみさん。
おかみさんの仕事なんて全く簡単なものだ、と仕事に取り掛かるだんなさんですが……

果たして、この世の中に楽な仕事など存在するのでしょうか。
楽しそうにイキイキと働いている人ほど、好きなことを仕事にしている人ほど、人一倍見えない努力や苦労を重ねているものです。

表紙の絵柄と色合いに惹かれて手にした絵本ですが、意外にも深い内容に、色々と考えさせられました。
ノルウェーの昔話『しごとをとりかえただんなさん』。
日々の暮らしにモヤモヤを抱えるあなたに、隣の芝が青く見えるあなたに、ぜひ読んでもらいたい絵本です。


『しごとをとりかえただんなさん』
ウィリアム・ウィースナー え
あきのしょういちろう やく

3/07/2016

絵本 〈MOI J'ATTENDS〉

一本の赤い毛糸が織り成す、ひとりのムッシューの儚くも尊い人生。

クリスマスを、
運命がつながる日を、
戦争がおわるのを、
ぼくたちの赤ちゃんを、
また春がくるのを、
「まってる」。

日本語とフランス語で綴られた短い文章と、モノクロの絵に映える赤が心に残る一冊。
人の一生を、優しくも切なく語る、ちょっぴり大人な絵本です。


『まってる / MOI J'ATTENDS...』
David Cali et Serge Bloch  著
こやまくんどう  訳

2/26/2016

絵本 〈verkeerde sokken〉

「ママ、どうしてみんなは、右も左もおんなじソックスをはくの?」

主人公サムの、こんな素朴な疑問から始まる物語。
誰もしていないことをやってみせる得意気なサムと、そんなサムの行動をかっこいいと真似する友達や家族、周りの人たち。

気づけばみ~んな、サムの真似っこ!

サムのワクワクするような試みの、その結末が可愛らしくて、思わずにっこりしてしまいました。
ストーリーもさることながら、ずっと眺めていたくなるほど美しい絵は、色使いが魅力的。
オランダの絵本、『ちぐはぐソックス』。子供のアイディアに癒される、素敵な一冊です。


『ちぐはぐソックス verkeerde sokken』
ユープ・ファン・ト・ヘック 作
マライヤ・トルマン 絵
野坂悦子 訳